半蔵門渡海消化器・内視鏡クリニック

食道がん(扁平上皮がん)とそのリスク ー食道の構造と内視鏡で見落としやすい部位ー

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食道がん(扁平上皮がん)とそのリスク ー食道の構造と内視鏡で見落としやすい部位ー

食道がん(扁平上皮がん)とそのリスク ー食道の構造と内視鏡で見落としやすい部位ー

2025/04/10

目次

    食道の働きと構造

    食道は口から取り込んだ食べ物や飲み物を胃へ運ぶための管状の器官です。のどの部分(咽頭)から胃までを結んでおり、日本人の成人では食道の長さは約25㎝です。

    咽頭との移行部(食道入口部)から胃との移行部(食道・胃接合部)までの食道は、頸部食道、胸部食道、腹部食道の3つの部分に分けられます。

    特に、食道入口部と食道・胃接合部は生理的狭窄と言われ、内腔が狭いため内視鏡時の観察が難しく、病変の見逃しが多い部位とされます。

    内視鏡で観察しづらい部位の実際

    写真1、写真2は、食道入口部(のどから食道に移行する部位)の写真です。食道入口部は生理的狭窄部であるため内腔が狭く、空気を入れないとよく観察ができません(写真1)が、空気を入れると詳細な観察が可能です(写真2)。その結果、矢印で示される、異所性胃粘膜を観察することができました。このように、きちんと意識して観察を行わないと内視鏡検査を受けていても癌をはじめとした病変の見落としは発生してしまいます。
    また、食道入口部は嘔吐反射(おえっとすること)が出やすい場所のため、詳細に観察することが難しく、余計に逃しが多くなりやすい場所なのです。

    写真1

    空気が入っていない状態

    通常、このように食道が収縮して(管腔がしぼんで)いるため、詳細な観察が困難です。

    写真2

    きちんと空気を入れて観察した状態

    空気をいれて詳細に観察を行うことで、異所性胃粘膜の認識が可能となります(矢印部分)

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